同じスクリプトなのに、なぜ成果が変わるのか?
〜「メンタル」で片付けてはいけない。テレアポ現場で見えた“営業イップス”の正体〜
2026.05.07
目次
はじめに
テレアポや営業の現場に長くいると、不思議な現象を何度も目にします。
同じスクリプト
同じ商材
同じターゲット
同じくらいのスキル
それなのに、なぜか成果が大きく変わる
ある日は面白いようにアポが取れる
しかし別の日は、まるで別人のように取れない
これは単純な「スキル不足」なのでしょうか
私は15年以上、数え切れないほどのテレアポ現場を見てきましたが、最近強く感じているのは、
「営業成果は、スキルだけでは説明できない」
ということです
“メンタル”という言葉では解像度が粗すぎる
営業の世界では昔から、
「メンタルが大事」
「気合いが足りない」
「自信を持て」
と言われます
もちろん、間違ってはいません
しかし私は最近、この「メンタル」という言葉の解像度が粗すぎるのではないか、と感じています
なぜなら、現場で起きていることはもっと複雑だからです
例えば、同じ人でも、
取れる時
取れない時
があります。
これはつまり、
「スキルがない」のではなく、
“スキルが発揮できていない”
状態が存在している可能性がある、ということです。
私はこれを、
「営業イップス」
のようなものではないか、と考えています。
営業にも「イップス」は存在するのではないか
スポーツの世界には「イップス」という言葉があります
本来できていたプレーが、突然できなくなる現象です
野球で突然送球できなくなる
ゴルフで短いパットが打てなくなる
重要なのは、これは「能力不足」ではないという点です
スキルはある
経験もある
それなのに、なぜか発揮できない
これは営業でも起きています
実際に現場で起きたこと
うちには、10年以上勤務しているベテランスタッフがいます
スキルも高く、頭も良い
社内でもトップクラスの成果を出すメンバーです
そのスタッフが、新規案件の立ち上げ時に驚異的な記録を出しました
なんと、
「新規案件のワンコール目でアポ獲得」
を、3案件連続で達成したのです!
しかし面白いのはその後です
最初は順調にアポが取れる
しかし途中から停滞する
ここで私は考えました
「なぜだ?」
スキルが下がったわけではない
むしろスクリプトは改善されている
では何が起きているのか?
本人に聞くと、
「最初はスクリプトを読むので精一杯だった」
と言うのです
私はここに、大きなヒントがあると感じました。
“考えすぎ”がスキル発揮を阻害する
最初の頃は、話すことに集中しているため、
・相手の反応
・難易度
・失敗
・空気
を気にする余裕がありません
しかし慣れてくると、
「この案件難しいな」
「また断られるかも」
「なんで取れないんだろう」
と、考え始める
すると、本来持っているスキルの発揮が阻害されていく
これはスポーツでもよくあります
調子が悪い選手ほど、
・フォーム
・タイミング
・手首
・足
などを考えすぎる
逆に「ゾーン」に入っている時は、考えていません
自然に体が動いている
営業でも同じことが起きているのではないでしょうか
人間の脳は、デフォルトでネガティブにできている
脳科学を学ぶ中で、私は非常に納得したことがあります
人間の脳は、生存のために「危険」を察知するよう進化している、ということです
つまり、
「失敗するかも」
「危険かも」
「うまくいかないかも」
を考える方が、自然なのです
特に頭の良い人ほど、リスクを先読みする傾向があります
だから、「前向きになれ」「気合いで頑張れ」だけでは難しい
意志力だけで脳に逆らうには限界があります
必要なのは、
「構造」
なのです
アポ音声を聞くと、なぜか取れるようになる
現場で実際にやって効果を感じていることがあります
それは、
「アポ音声を聞いてからコールする」
ことです
特に、自分ではなく“他人の成功音声”を聞く
すると不思議なことに、
「この案件、意外と簡単かも」
と脳が感じ始めるのです
おそらくこれは、
脳の“前提条件”
が変わるからです
逆に、断られ続けると、
「この案件は難しい」
という前提が脳に形成される
すると、
・声
・間
・提案
・空気感
まで変わってしまう
つまり営業成果は、
「脳が何を前提にしているか」
に大きく左右されている可能性があるのです
土台は「メンタル」ではなく、“脳の前提条件”
私は現在、営業研修やAIマネージャー構想の中で、
「土台はメンタルである」
という話をしています
ただし、ここで言うメンタルは、
「気合い」
ではありません
もっと解像度を上げると、
・自己効力感
・意味づけ
・認知負荷
・成功体験
・未来予測
・習慣
・状態
などを含めた、
「脳の前提条件」
です
その土台の上に、
・スキル
・商談力
・ヒアリング
・クロージング
が乗っている
土台が崩れると、スキルは発揮されません
私自身も「営業イップス」だったのかもしれない
実はこれは、私自身の話でもあります
何年もの間、
売上が横ばい
伸びきれない
今振り返ると、
「営業イップス」
のような状態だったのかもしれません
そこから変わり始めたきっかけは、
「習慣」
でした
・運動
・食事
・記録
・睡眠
・習慣化アプリ
・ベビーステップ
小さな習慣を積み重ねる
すると、
・体調が変わる
・体力がつく
・自己効力感が上がる
・「できる」が増える
そして少しずつ、
脳の前提条件
そのものが変わっていった感覚があります
AI時代に必要なのは、「人を最高状態へ導く力」
AIはこれから、営業の多くを代替していくでしょう
・要約
・提案書
・スクリプト
・分析
はどんどん自動化される
しかし最後まで人間に残る価値があるとしたら、
「状態」
なのではないか
私はそう考えています
AIは安定的な成果は出せるかもしれない
しかし、人間には“爆発力”があります
だからこそ、これから重要になるのは、
「人間が最高の状態に入れる構造を作ること」
なのかもしれません
営業とは、単なるスキルではない
「脳の前提条件」を整え、本来持っている力を発揮できる状態を作ること
そこに、これからの営業マネジメントの本質があるのではないかと、私は感じています
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